私がアマオケに入団して、初めての演奏会でのことです。
その演奏会では、エキストラの人が呼ばれていました。
コントラバス奏者の人数が少ないので、近くの別のアマオケから呼んできた助っ人ですね。
そういうエキストラさんは、他にもたくさんのアマオケに呼ばれています。腕があるので、色々なアマオケから、声がかかるのです。
そのエキストラさんに言われた言葉があります。
「色々なアマオケにお手伝いに行ったけど、マハナさんの所属しているアマオケは、弦楽器が上手だね。あと、金管楽器がもっと上手になれば、オケ全体のレベルが上がるね」と。
当時は、分からなかった
その言葉を言われた時に、私は驚いて、思わずこう聞き返しました。
「そうなんですか?なんで、分かるんですか?」と。
私には、弦楽器が上手とか、金管楽器が吹けていないとか、全く分からなかったのです。
その時に、エキストラさんに言われました。
「たくさん、クラシック音楽を聞いたら分かるようになるよ」と。
その言葉を聞いてから、私は積極的に、色々なクラシック音楽を聞くようになりました。
同じ曲を何回も聞いてみる。
実際に演奏会に行って聞いてみる。
同じ曲だけど、違う指揮者が降っている演奏を聞いてみる。
何度も曲を聞いているうちに、何となく「これが、良い演奏なんだな」というのが分かってきました。耳が鍛えられてきたのですね。
演奏中に他の音を聞けるようになった
あと、私の演奏技術が少しずつ上達していき、「自分が演奏するだけで精一杯」という状況から「他の楽器は、どんなことをしているのかな?」と、演奏中に、オケ全体の音を聞くことが出来るようになりました。
以前に比べ、耳が「良い演奏」を聞き分けられるようになり、さらに演奏中に「オケの演奏が聞ける」状態になったのです。
そうなったときに、エキストラさんの言ってた意味が分かるようになりました。
「確かに、金管楽器がもっと鳴れば、さらにオケの音に磨きが掛かるな」と。
こうやって、耳は少しずつ育てていくものなのです。
クラシック以外の音楽も分かるようになった
私は、クラシック音楽で耳を育てたのですが、最近、久しぶりにRADWIMPS の「雨音子」を聞きました。
そうすると、以前は、耳がメロディーしか追いかけてなかったのですが、今は他の音も聞けるようになっていて驚きました。
「この曲って、こんなにたくさんの音が散りばめられてたんだ!」と感動して、あらためて大好きな曲になりました。
耳を育てたら、どんな曲でも、細かく聞けるようになるのですね。
まだまだ、上のレベルが存在する
最近、レッスン中に、先生と一緒にYouTubeでクラシック曲を聞く、という機会がありました。
先生は、演奏の最初の音を聞いただけで「この動画のオケは、演奏が上手じゃないけど、参考にはなるから、このまま聞こうか」と言いました。
聞いているうちに「あ、なるほど、確かに音程とか、いまいちなのかな?」と思ったのですが、先生は最初の音だけで、そのオケのレベルが分かったのです。
私も、まだまだたくさんの曲を聞いて、もっと耳を育てないといけないのですね。